麻婆豆腐とワインペアリング

麻婆豆腐とワインペアリング


レトルトやお惣菜コーナーでもよく見かける中華の定番「麻婆豆腐」。ご家庭の食卓に並ぶことも多い料理のひとつです。


今回はオリジン弁当さんの麻婆豆腐を用意。辛すぎず、コクのある甜麵醬やひき肉の旨味をしっかり感じるタイプです。

味の決め手になる甜麺醤とは、甘く(甜)小麦粉(麺)から作った味噌(醤)という意味があります。名前の通り小麦粉に麹と塩を加えて作られた発酵調味料で、特有の風味とまろやかな甘味とコクが感じられます。

加えて、山椒のピリッとした刺激と風味、ラー油の香ばしい香りがアクセントに。

辛味の部分に関しては、合わせるワインによって辛さが増幅してしまう組み合わせもあるので、辛いものが苦手な方は少し気を付けたいところ。


実際に検証したワインの中から特に相性の良かったワインをご紹介します!


滑らかなタンニンがポイント


今回のベストペアリングだった一本からご紹介。「オミナロマーナ チェザネーゼ」。チェザネーゼは、イタリア中部ラツィオ州土着のブドウ品種。糖度が上がりやすいため、十分なアルコールを得ることができ、ワイン造りに優れた品種です。


こちらは、熟したチェリーやスパイスのフレーバーを持ち、タンニンは柔らかいのが特長。2013年ヴィンテージということで熟成もしていますが、フレッシュさも残っています。アルコール度数が高く、果実の熟度を感じます。

滑らかなタンニンが麻婆豆腐の刺激を優しく包み込み、甜面醬などの調味料や山椒の風味とワインの余韻が長く続きます。熟した果実味が麻婆豆腐の旨味をさらに引き立たせてくれます。


品種:チェザネーゼ100%


干しブドウ由来の濃厚さと滑らかなタンニン


イタリア ヴェネト州の「ワイルドネイチャー ヴァルポリチェッラ リパッソ」。リパッソとは「元に戻す」という意味。ヴァルポリチェッラのワインにアマローネを造る際に使用したブドウ(収穫後3-4カ月間陰干し凝縮させたもの)の搾りカスを入れて再発酵させて造られます。


豊かな果実味と酸味に、アマローネの干しブドウからくる強い香りと濃厚な旨味。麻婆豆腐の風味と、ワインの果実味がありながらバランスの良い酸が料理の良さを引き出してくれます。ドライフルーツやナッツのようなアロマが長く続き、甜面醬やラー油などの香ばしい香りと共に鼻に抜けていきます。お互いの良さを引き立てあう組み合わせです。


品種:コルヴィーナ65%、コルヴィノーネ25%、ロンディネッラ10%

アジアのスパイス薫るペアリング


猪のラベルが特徴的な「エネミゴ ミオ」は、スペイン南部のフミーリャのガルナッチャ種から造られたワインです。八角や甘いスパイスが香る特徴的なフレーバーがポイント。タンニンもしっかりあるタイプですが、フレッシュな果実味も感じます。


麻婆豆腐の風味とワインが持つスパイスのアロマが高相性!また、フレッシュな果実味が麻婆豆腐のコクを引き立てせてくれます。鼻から抜けるスパイスの余韻がとても良く合いました。


品種:ガルナッチャ100%

フレッシュフルーティーな泡が食欲増進


迷ったらこれ!!幅広い食事に寄り添うロゼスパークリング「カヴァ モルトネグレ」。カヴァはシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵の製法で造られるため、果実のフルーティーさと共に、ワインに溶け込んだ旨味を感じることができます。


細やかな泡とフレッシュな果実味で辛さもやわらぎました。また、泡には濃い味の食事をさっぱりさせてくれる効果もあります。ビール党のなかには、最後にもう一度ビールに戻る方がいますが、それと同様に食事の後半に泡に戻るのもいいかも!?


品種:トレパット100%


ボリュームと酸のバランス◎


「ギュスターヴ ロレンツエヴィダン スリースリング」はフランス アルザス地方のワイン。リースリング特有のボリューム感はありながら、バランスの良い酸とミネラル感を持っています。


味の濃い中華料理とも非常に高相性!果実の甘みが山椒の刺激を優しく包み、辛さの中にある旨味をぐっと高めてくれます。綺麗な酸が旨辛な麻婆豆腐のアクセントに♪


品種:リースリング100%

まとめ


赤ワインを合わせるときは、カベルネ・ソーヴィニヨンやシラーなどタンニンがしっかりしたものよりも、滑らかなタイプがおすすめ。
タンニンの渋みによって辛味が増してしまうのと、なによりワインが勝ってしまい麻婆豆腐の風味を一掃してしまいます。
料理とワインの良さを引き立たせるには、果実味があり滑らかなタンニンのミディアム~ミディアムフルタイプを併せてみましょう!

スパークリングワインの場合、果実味が感じられるフルーティーなものや、すこしボディのあるロゼスパークリングなどがおすすめです。

白ワインは、麻婆豆腐に使われる甜面醤などの濃い旨味や料理の温度感に合わせて、少しボリュームがある白ワインが良いでしょう。
なおかつ酸があるものは濃い味付けでも口中をすっきりさせてくれる効果があります。

いかがでしたでしょうか。
今晩のは麻婆豆腐とワインで決まりですね!?是非家飲みの参考にしてみてください♪

この記事を書いた人


うらら(営業企画)
ソムリエ

埼玉県出身。お酒と猫が好きな人。家に飲み物が酒しかなくて困ることがよくある。最近は食事と相性がいいロゼワインとオレンジワインの魅力にはまってます。いちおしワインはカヴァモルトネグレ🐏

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