クリームソースを使った料理とワインペアリング

クリームソースとワインペアリングのポイント


寒くなると食べたくなるシチューやホワイトソースを使ったお料理。

牛乳や生クリームをベースの濃厚でクリーミーな味わい。一緒に合わせる食材や調味料で料理全体の雰囲気が変わっていきます。


合わせるポイントは温度ボリューム感!

ワインペアリングの基本でもある「色で合わせる」を意識することがペアリングが成功させるキーポイントになります。


今回はクリームソースを使った4種類の料理とワインを実際にペアリングして検証してみました。


合わせるワイン


アルマローザ(アメリカ/カリフォルニア)

果実味と非常にきれいな酸を感じる上品な味わい。樽由来のヴァニラやトースト香がふくよかに香ります。

べシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵製法でつくられる繊細な泡と味わい豊かなワイン。べリー系のフレッシュな果実味と瓶内熟成によるブリオッシュ香りやコクを感じます。

クラムチャウダー


ミネラル×樽由来のふくよかな香り


海の近くの地域で造られたワインなので、どことなく潮気が感じられます。樽の熟成も加わり、まろやかで奥行きのある味わい。クラムチャウダーのあさりの風味とも重なり、とても良いペアリングとなりました。


ワインは温度を上げるとよりまろやかな味わいになるので、少しスープに温度を近づける様意識してペアリングしてみましょう。似たタイプのキリビンビン シヴァーシャルドネで試すのもおすすめ。


品種:シャルドネ100%

アルマローザ(アメリカ/カリフォルニア)

果実味とボリューム感がマッチ!


グレープフルーツような苦みや微かな甘み、艶のある白ワイン。

ジャガイモのほっこり感やクリームのまろやかさに同調し、非常に上品なペアリングとなりました。クラムチャウダーの玉ねぎの甘みにも優しく重なりバランスよく調和します。少しワインの温度を上げて合わせるとより良いペアリングとなります。

こちらもよりリーズナブルに楽しみたい方は、ドイツのキリアンフン、グラウブルグンダー(ピノグリ)と試してみてください♪


品種:ピノ・グリ

クリームシチュー


ベリーの香りと黒ブドウの飲みごたえが

クリームを引き立てる


ワインと料理の色合わせはマリアージュのセオリーですが、そこからちょっと外れても上手くいくことがあるというお手本のような結果に。淡いロゼと白いシチュー、何が合うポイントになったのか?それはシチューのちょっと甘めなクリーミーさと、このワインが持つ風味。シチューに溶けた野菜の甘みや旨みが、ワインの赤い果実を思わせるベリーの風味とよく合いました!生クリーム(無糖)といちごの組み合わせを思い浮かべてみてください。合いますよね?それです!

品種:トレパット100%

ワインの温度は少し高め まったり感を楽しんで


シャルドネとホワイトシチューは王道の組み合わせ。特にマロラクティック発酵(リンゴ酸が乳酸に変化する)により酸味がまろやかになったものや、バターやクリームの様な香りが感じられる樽熟成したタイプがよく合います。今回のワインも少し温度を上げるとふんわりバニラが香り、シチューのクリーミーな余韻とぴったり。具材の鶏肉とも良い相性を魅せました。ワインの温度はぜひ、10~12度くらいと高めの温度で合わせてみてください。

品種:シャルドネ100%

アルマローザ(アメリカ/カリフォルニア)

海老クリームパスタ(アメリケーヌソース)


熟成を経て落ち着いた果実味はエビも受け止める!


エビを使ったパスタに赤?と思いましたが、これはお互いを高めあう組み合わせでした!フェイジョアーダ&Coは、ポルトガルの土着品種を使ったワイン。熟成を経てイチゴやカシスのベリーのアロマは落ち着き、タンニンもこなれた印象。エビの生臭さを感じさせることもなく、パスタのまったりとしたコクに、ワインのなめらかさが合います。チーズを加えると、より一体感を味わえる組み合わせです。セオリー通りのマリアージュに飽きた方、甲殻類と赤ワインで新しい発見はいかがですか?

品種:カステラン75%、トリンカデイラ13%、アラゴネス12%

ラザニア


ワインとミートソースの濃淡をあわせて


ワインは少しピンクがかった色調で、ブドウのコクを感じます。果実のやさしい甘みも感じるのでミートソースやホワイトソース負けない味わいです。コクや甘みをより感じさせてくれるペアリングとなりました。
他には、瓶内二次発酵しているロゼスパークリング(シャンパーニュやカヴァなど)と合わせるのもおすすめです。。

品種:トレパット100%

まろやかなタンニンで洗練されたペアリングに


まろやかなタンニンを感じる赤ワイン。ラザニアのミートソースにもしっかり濃度が合い、全体がまとまった味わいとなりました。黒コショウのようなスパイシーさを感じる赤ワインなので、それも良いアクセントに。
ただタンニンの渋みが強すぎるワインはペアリングとして難しいかもしれないですね。まろやかな渋みの赤ワインを合わせるのがおすすめ。

品種:カステラン75%、トリンカデイラ13%、アラゴネス12%

まとめ


今回用意した4つのお料理すべてで相性がよかったの「アルマローザシャルドネ。クリームソースにはシャルドネ(特に樽使用したもの)は乳製品のまろやかさ、コク、樽の由来のバニラ、ナッツ、カラメルのニュアンスとよく合います。
スープなど熱い料理に白ワインを合わせるときは温度に気をつけて。キンキンに冷えたものではお互いの良さが半減してしまいます。10~12℃くらいがおすすめです。
ワインの温度調節ですが冷蔵庫保存している場合は、飲む1時間程度前に出しておくと丁度良い温度帯に。冷やした状態からスタートするなら前菜からワインを開けて、メインまでゆっくり食事とワインを楽しむのもいいですね。

ワインの温度が上がっても酸がキープできているかも大切なポイント酸には食事を進めてくれたり、味の輪郭をはっきりさせてくれる役目があります。今回のようにクリームソースを使ったボリューム感のある料理の場合、適度な酸が最後まで食事を美味しく食べ進めるサポートをしてくれます。

ホワイトソースメインのクラムチャウダーやクリームシチューは白ワインと合わせて。
ラザニアやミートグラタンなどクリームに肉やトマトが加わったものは色味を合わせてワインを選ぶのがペアリングのコツ。
是非今後のワイン選びの参考にしてみてください♪


この記事を書いた人


ぬっきー(広報)
ソムリエ

栃木県出身。アパレルや医療関係と、お酒とは関係のない仕事をしていたが、「この仕事をずっとやって生きていくのか」と自問自答。本当に好きなことを仕事にすべく、社長にラブレター作戦で柴田屋に無事入社。今は広報としてそして、柴田屋のいちファンとして、日々会社の魅力発信に勤しむ。無人島に何か1つだけ持っていけるとしたら、無限に尽きないシャンパーニュがいい。

うらら(営業企画)
ソムリエ

三度の飯より猫が好き。もちろん飯も大好き。な超平凡社会人。好きな言葉は「酒は飲んでも飲まれるな」

すぎむ(営業)
ソムリエ

高知県香美市生まれ。両親が大量のお酒を飲み過ごす姿を目の当たりにし、お酒を好きになる。(当時はお酒を飲んでないですが、)宮崎の大学に進学し、バーテンダーのバイトを経験。洋酒にハマり、柴田屋酒店に入社。日夜、ワイン、ビール、ウィスキーの勉強に励んでいます。種類を問わず、酒類を広く楽しめる大人になりたいと思案中、、、、

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